ASPIRATION(アスピレーション)の話 Vol.2

私が初めてASPIRATION(アスピレーション)という言葉と出会ったのは今から30年以上前のパリです。当時、日本の広告業界はアメリカ発祥のマーケティング理論を中心に理論構築がおこなわれていました。パリでも同様の動きはありましたが、そこに自分たちのマーケティング解釈を付加していく活動もあったのだと思います。背景には、フランスでは哲学者がモテるという話もありますが、フィロソフィカルなアプローチが好まれる精神的土壌とか、調査会社の地位が高く分析に対する人々の評価も真摯に受け止める傾向があったことが考えられます。

ASPIRATIONとは、生活者が自分自身でも気が付かない心の奥底にある願望や実現したいことを指します。そこの真意のひとつは、マーケティングを稼業としておこなう者は、常にターゲットに対して深い洞察と変化の多い時代にその兆しを感じ取れなければライバルの後塵を拝するという危機意識があります。

アスピレーション理論が生まれた背景に想いを馳せながら、その入り口に立つのも世の中を自分なりに見る視点のキッカケになります。こちらのリンクから冊子を購読されることをお勧めします。

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